アニメとかラノベとかの理屈っぽい批判に対する「楽しんだもの勝ちじゃん」という反論に対する反論

ストーリーとか破綻してるものを見ると、「この部分はおかしい。前の部分と矛盾してる」だの言いたくなる。
で、そういうことを実際に表明すると、必ずと言っていいほど「アニメごときに何マジになってんの。こんなの楽しんだもの勝ちじゃん」という言葉がどっかから返される。
こういうズレたことをいう人には取り合わないでシカトするのが本当は一番なんだけど、もしかしたら真面目に対応しなきゃいけない場面があるかもしれない、もしそういうときに言葉を用意できてないとなんか負けな気がする。


とは言うものの、「楽しんだもの勝ち」っていう考えには、反論の余地はない。
「矛盾してる」なんて言ってる時点で、楽しめてなんてないんだから。
楽しむべきものを楽しめてないのは、その時点で一種の損なのは間違いない。
そして、多分そんなこと理屈をこねてる側には意識的にしろ無意識的にしろ分かってる。


だから、ここで問題にしたいのは、「楽しんだもの勝ち」と言う反論は場違いで意味がないだろ、ってこと。
どうにも、この手の反論をするひとは、理屈っぽいのはあら探しをしている、と勘違いしてるんじゃないか。
そうじゃない。
大抵は、まず「何か気持ち悪い」っていう直感があると思う。
気持ち悪く感じたら、その時点で鑑賞を止める人が多いんだろうけど、そこで止めないで、「なんで自分はこのストーリーが気持ち悪いんだろ」って考え始める人間が一定数いる。
こういうのは単なる性格で、悪意とか非難とかいうものとはあんまり関係ない。
もしくは、仕事か何かの立場でそういうことを突っ込んで考えなきゃいけないのかもしれない。
こういう人は、考えた結論を言葉にしたがる。
その理屈はものすごい独り善がりなもので、単に自分の感覚に対する理屈っぽい説明に過ぎない。
他人との勝負とは無関係だから、「楽しんだもの勝ち」と言っても意味がない。
個人的には、少なくとも、自分の感覚に対する理由を用意している点で、「楽しんだもの勝ち」としか言わない人よりは偉いと思う。


結局は、楽しめる人と楽しめない人の感覚の相違、理屈っぽい人とそうでもない人の性格の相違なんだから、議論なんかせずサヨナラしちゃえばいい。
掲示板で突然長文書き始めるならまだしも、個人的な場所で勝手に言ってることに対して、わざわざ乗り込んでくるのはただの邪魔。
「おれはあんたとは違って楽しめたぜ」なんてことはわざわざ言いに来なくていい。